2011年08月21日

「演奏家は作曲家のしもべ」by田崎先生

夏の恒例、「学びの森音楽祭」に行ってきました。
2007年に初めて聴講をしたあの時から、もう5回目の夏。
ここへ来ると、独特の空の色や風の音、木々の匂いになんともせつなくなります。
毎年、ここで、音楽に改めて出会うような気持ち。愛しい人にまた恋するような。
毎年、なんだかわからないけれど涙が出てしまうほど感動する。「生きる意味」のようなものの断片がわかる気がする。
打ちのめされたり、奮い立ったり。泣いて笑って、感情のありったけで、素晴らしい講師の方々や一緒に受講している仲間たちから吸収しようと、必死に、本当に全力で、音楽と自分自身に向き合うのが、この時期のこの場所なのです。
“一瞬たりとも無駄に出来ない”
そう思わせる何かが、夏の学びの森にはあります。
「学び」というのは、本来そういうものなのかもしれません。

去年も今年も、全日程の参加は出来なかったのだけど、今日、やっぱり行ってよかったなぁと思いました。
私の、神様のような偉大なる師匠・田崎悦子先生の、演奏会と公開レッスン。
「演奏家は作曲家のしもべ」だと言いきる彼女。その演奏は、作曲家へのひたむきで強いまなざしが透けて見えるようでした。音という芸術への尊敬や恋のような憧憬。真摯な姿勢を、いつまでも貫きとおせるその強靭な精神力。
もう、ビックリするほどのお歳なのに(9月6日に○○歳になられるそうな!)、リストのダンテなんかを圧倒的な説得力で弾ききってしまう。もうね、音楽を超えた何かなんだよなぁ。すごすぎる。
自分で自分の誕生日のお祝いにこの曲を弾きたくて…とあとでこっそり仰っていました。
「今が一番弾いていて楽しいの。失うものがないから。歳をとるのはいいことよ。あなたも私くらいの歳になるとわかるわよ、もう少し待ってごらん。」
楽屋でお化粧を直しながらそう言う先生は、本当に色気があってカッコよくて。
でも、先生の歳になるまであとウン十年。「もう少し」かぁ(笑)。
こんな歳の重ね方をしたいものです。久しぶりにお話できて、本当に嬉しかったなぁ。やっぱり恋みたい。

今回、受講生にもとっても素敵なピアノを弾く子がいて、公開レッスンもとても面白かったです。上手い人がいると嬉しい。楽しみだわぁ。
あー、私も一刻も早く練習したくてウズウズしました。私たちが追いかけている芸術っていうのは、いくらやっても追いつかない、届かないもの。でも少しでも近付きたい。本質をえぐるような音に。…ああ、やっぱり恋だなぁ(笑)。
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2011年08月19日

「クラシックの雫」第2回《音の美術館》告知!

私が総合プロデュースを務める室内楽コンサートシリーズ「クラシックの雫」
富山の若手演奏家の活躍の場を作り、身近な人間の本気の演奏を聴いていただきたいというコンセプトのもと、富山市民プラザアンサンブルホールを拠点に年4回のコンサートを開催しています。詳しくはこちら
第2回のチラシをお披露目いたします。
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ムソルグスキーの「展覧会の絵」を中心に、管楽器の音色の美しさを堪能できるプログラムとなっています。
2人や3人での演奏あり、ソロもあり、いろいろなタイプの音楽を楽しめます。

この7人全員の編成で出来る曲というのは、多分もともとは存在しないはず。
今回は、トロンボーンの廣瀬さんが、この日のこの7人のために、ドビュッシーの「喜びの島」なども含め、特別にアレンジをしてくださっているのです。
他のどこでも聴けない、この日だけのオリジナルの「展覧会の絵」!
どんな音になるのか、私も今から楽しみです。
チケット情報はこちらをご覧ください!
posted by ikuko at 11:19| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月18日

お盆の後。

「おしょらい、おしょらい…」近所の川縁での迎え火。
家族揃ってのお墓参り。強い日差し、草の匂い。
親戚が家に来たり、帰省した高校時代の友人と会ったり。
今年は少し早い甥っ子の誕生日のお祝いも兼ねたので、お盆はなんだか家族のお祭りのようでした。

お盆って、いいなぁ。
こういう家族の行事をしみじみいいなぁと感じるのは、今年だからこそでしょうか。
戦争の重みをより感じるのも、今年だからでしょうか。
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お盆前に、近所の仲良しのおじちゃんが、庭木を剪定してくれました。
バッサバッサと枝を落とすのは、気持ちが良い!ザ・断捨離です。
風通しが良くなって、木も涼やかにそよぎます。



一方で、夏は毎年修行の時期でもあります。
今年は、自分がプロデュースする「クラシックの雫」シリーズもあり、合わせに次ぐ合わせ…。ピアノに向かっている時間が長い!!
富とか名声とかよりも、自分の好きな事を追求できる幸せは何事にも代えがたい。
家族、ご先祖、周りの方々、皆に感謝です。
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2011年08月09日

来年の謝肉祭公演へ向けて。

この東京滞在は、サン=サーンスの動物の謝肉祭で始まり、謝肉祭で終わったようなものでした。

3日、銀座王子ホール。N響コンマス篠崎史紀さん通称マロさんのMAROワールドでの謝肉祭。
ベルリン時代からの友人ヤスの楽しそうな演奏姿や、一度伴奏をさせていただいたチェリスト桑田歩さんの美しい白鳥などなど、堪能しました。
MAROワールドは、舞台上での奏者さんたちの自然体なトークがこれまた素晴らしい。
こんな、キャラ的に面白くて、演奏は一流の男たちを集めてしまうマロさんは、やはりスゴイのです。

そして、遊び心いっぱいの新作編曲作品であるアンコールピース。これは衝撃でした。
来年、謝肉祭のコンサートを企画している私としては、ここでこの曲とめぐり会ったのも何かの縁とばかりに、速攻その場で編曲者さんと直接交渉!マロさんとも交渉の末…やりました!富山でもこのアンコールピースをお届けすることが出来ることになりました!嬉しい!!

さらに、めぐり合わせというのは恐ろしいもので。
このアンコールピースの譜面は、数日後、他のN響メンバーが横浜での演奏会で使用するとのこと。それ、もしかして、私も出演するハマのJACKの演奏会では…。そう、どんぴしゃり、まさにそうでした。
ということで、富山に帰ってきた今、私の手元には、すでにこのアンコールピースの譜面が…あるのです!
一瞬で惚れて、やりたい!と思ったら、天から降ってきたように、いつのまにか手にしているなんて。普通なら、手に入れようと思っても手に入らないような譜面です。これは運命だ。人との繋がりって素晴らしい!
富山の皆さん、来年の謝肉祭のコンサート、楽しみにしててください!


そして7日、私のババールの演奏が終わってからの、ハマのJACKの本公演・謝肉祭の演奏は、MAROワールドとはまたガラリと趣向が違い、菊地さんの朗読入りのもの。これが、とってもとっても素晴らしくて。
菊地さんとはババールで意気投合したので、彼女との富山での共演も夢ではありません!
ああ、こうやって人脈って広がっていくんだなぁ。
私の周りの皆さんは本当に素晴らしい方々ばかり、自信をもってご紹介できる方々ばかり。幸せなことです。

この東京滞在では、懐かしい友人たちにも会いました。
8年ぶりくらいの大学時代の友人と、人生論で盛り上がり。
ライプツィヒ時代の友人に、これまた5年ぶりくらいに会って、原発問題を熱く語り。
なぜか博多の屋台のお姉さんと仲良くなったりもしました。
なんだか密度の濃い数日だったなぁ…。

そして富山に帰ってきた早々、良い報せが。
生徒が、ピティナの地区本選において奨励賞をいただいたと!
東京から夜行バスで帰ってきて、朝、レッスンをしてから送り出した甲斐がありました!やったね!
充実の日々です。眠くて暑くて死にそうですが(笑)。おやすみなさい。
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2011年08月08日

ハマのJACKでのババール演奏終了!

充実の東京滞在5日間。書きたいことは山ほどあれど、とにもかくにも8月7日、無事終わりました、ハマのJACKイベント、みなとみらいホールでの「ぞうのババール」の演奏。
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偶然にも、準備したドレスはこのチラシやスタッフTシャツと同系色でした。舞台での写真、誰かくれないかな…。

素敵な朗読と一緒に生み出す、一期一会のプーランクの世界。
一日に2回、同じ演目を続けて演奏させていただいたおかげで、朗読との微妙なタイミングのアドリブも際立ち、本当に楽しい本番でした。
綿密な下準備の元に投影された絵本のスライドは子供たちの興味を惹き付け、温かな語り口の菊地さんの朗読はお母さんが絵本を読んでくれているよう。
そこに入ってくるプーランクの音楽を、今日ほど「必然」のように感じたことはありません。
演劇みたい。テンポや強弱を遊びながら、柔軟に、音でお話をする…。
なんて楽しい世界なんだろうなぁ。
舞台の上で自由になること…。究極の目標ですが、そこにホンの少し近付いたような本番でした。
お聴きになった皆さん、そして朗読の菊地さん、スライド担当や私たちの連絡係になってくれた三又妹ちゃん、本当にありがとうございました。

最初はとっつきにくいと思っていたプーランクの音楽も、単純すぎる!と思っていたババールのお話も、噛めば噛むほど好きになる。やればやるほど、象が動き回る姿が頭の中に浮かび、一音一音が意味を持ち、どんどん大切な一曲になっていきました。
演奏者がその曲を心から好きで、面白がっている。これが子供たちに伝わったならいいなぁと思います。


それにしても、ハマのJACKのメンバーの皆さん、本当に大変なイベントをお疲れ様でした!
演奏家は演奏さえしてれば良いとふんぞり返っていたくない、自分たちがやりたいモノをするために自分たちで動くのだ!というスタンスは、富山でプロデューサー業のような事をしている私には本当によくわかる。そして、一言では片付けられないほどのその大変さもまた、よくわかるのです。
あれだけの数のメンバーがいて、あれだけ大掛かりなイベントをやってのけたのは、本当にスゴイことだと思います。ハマのJACK、息切れせずに長く続いて欲しいなぁ。また私もお手伝いさせてもらえるといいなと思います。
posted by ikuko at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月01日

富山の夏。花火大会。

今年も、富山の夏の花火が終わりました。
仕事があって、一番最後のひとつだけ、ギリギリ見ることができました。
周りの空が明るく光って、煙が影を作っているのを車で追いかけて、ビルの影から、最後の最後のひとつだけ。
良かった、今年も見られた。

8月1日というのは、富山の人間にとって特別な日なのだと思う。
富山空襲の鎮魂の祈りを込めて始まったこの花火。
幼い頃は家族と、学生時代は友人そして恋人と。そして時には1人で。毎年せつない思い出が積み重なる日。

花火が終わって、慣れない浴衣姿で、下駄で足を痛めながら帰る道が好き。(今日が初の浴衣デート、という中・高校生は多いと思う)
うちわ、蚊取り線香、アイス。いつものご近所が、ちょっと違った風景に見えて。
涼しい風を感じながら、物悲しい気分になるのは子供の頃と同じ。
泣きたくなるような、なんともいえない寂しさは、「夏の終わりの始まり」を感じるからだと思う。

子供の頃から、私の一年のピークは8月1日だったような気がします。この花火というワクワクするメインイベントの後は、夏休みの宿題やらピアノやら…日常が戻ってくる。
あぁ、もう今年の夏も、終わりに向かっていくんですね。

今年も家族皆健康で、好きな人もいて、良かった良かった。
来年は、浴衣を着て皆で観に行きたいな。
posted by ikuko at 23:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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